仕事から帰ってきて、そのままソファで寝てしまった。


目が覚めたのは午前3時頃。


イカン、イカン 風呂にはいらねば。


薄情な息子達により、湯は抜かれ 窓はフルオープン。


窓を閉めるのもメンドくさかったので、庭から丸見えの状態でシャワーを浴びる。


目が冴えてしまったので、テレビを見ながら睡魔を待つことにした。


だが一向に眠くならない。


ビールを飲もうかとも考えたが、数時間後に仕事なので諦めた。


埒があかないのでフトンに潜る。


うーん、眠れねぇ・・・。

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ガンバって眠ろうとする。


しかし眠れねぇ・・・。


そんなこんなを暫く繰り返し、どうやら知らぬ間に夢の中へ。




場面は獅子舞連中の寄り合い。


これから台湾に慰安旅行に行こうとバカな事を言っている。


会合に遅れてきたという理由でボクだけ軽トラに荷台に乗せられる。


軽トラはそのまま台湾に向けて爆走する。


途中、進行方向に向かって右側のあおりが外れて転げ落ちそうになる。

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で、知らぬ間に台湾に到着。



この辺りで、もしかして夢なんでは?と思うようになる。



これまでの経験で、夢の中で「これは夢だ」と認識するとパッと夢から覚めていた。


しかし今回は覚めない。


いたるところで夢だと認識するも覚めない。



なるほど これが噂の明晰夢ってやつか・・・と自己分析する。


暫く夢の中を散策するも、別段面白いこともないので目覚めることにした。


夢よ覚めろと念じる。


しかし夢から覚めない。


どうやっても夢から覚めない。


ここいらで少々アセりだす。



まわりを見ると、獅子舞連中が宴会をやっている。


頭をとっ捕まえ、夢から覚めるように懇願する。


ここで何だか風景が歪んだ気がした。


今がチャンスと勝手に思い、夢から覚めろと強く念じた。


途端に景色が真っ黒になる。


気がつけばベッドの上。


ホッとしたその刹那


「よく戻れたな」


と低いオッサンの声が頭に響いた気がした。



なんだコレ 怖ぇ・・・。



と思う間もなく金縛りの気配。


フンッ!フンッ!と振りほどくも しつこく金縛りが襲って来る。


金縛りは、かかりそうな時に体を動かすと回避できるとはボクの談。



そうこうしてるうちに目も完全に覚め、金縛りの気配もなくなった。


「よく戻れたな」と言われた気がしたが、そこまで怖い夢でもなかったので


「なんだかなぁ・・・」

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と、およそ日常生活では滅多に使う機会のない言葉が自然と口から出た。


寝直そうかと思ったが、起きる時間だったので仕方なく起きた。



オッサンの声も金縛りも寝ぼけていただけかもしれないが、


「夢から覚めない夢」


はかなりアセる。


厄年にして初の経験だったが、せっかくの明晰夢だったのでかめはめ波くらい出しときゃよかったと少し後悔した。




*明晰夢(めいせきむ、英語:Lucid dreaming)とは、睡眠中にみる夢のうち、自分で夢であると自覚しながら見ている夢のことである。明晰夢の経験者はしばしば、夢の状況を自分の思い通りに変化させられると語っている。